大地主と大魔女の娘
「綺麗に髪を梳ってもらっていたね、あの子。そして仕立てられた服を着せられていた。それは地主様、君の配慮があったからだ。例え召使の世話だとしても、君がやってやったのと変わらないって事さ!」
「何が言いたい?」
「やぁ~! めでたいなと思ってさ! やっと地主様も身を固める気になったんだな~と、友人代表としてお祝いに来た」
「勝手に決め付けるな! あんな発育不全の小娘に、誰がなびくか。しかも足を引き摺って歩く障害者の、みすぼらしい小娘だ。しかもカラスだぞ? くだらん」
腹立ちに任せて言い放ち、立ち上がった。
コイツとはこれ以上、話していても時間の無駄だ。
そう思い扉を勢い良く引く。
がちゃん、と大きな音がした。