白いジャージ9 ~最終章~
昼休み。
豪太を待っている間に、先生にメールを送る。
【今日ちゃんと話そうね】と。
豪太が選んだお店は、あまりサラリーマンが集まらない感じのカフェだった。
少し歩いたところにあるそのお店は、とても落ち着いた雰囲気で、豪太の気遣いが嬉しかった。
「で、何があったの?」
向かい合わせで座る。
ひじをついた豪太が、心配そうに私を見つめる。
こうしてじっくり見てみるとやっぱり、豪太はかっこいいなぁ。
「あのね、男の人ってキャバクラとか好きなの?」
聞きたいことがいろいろあったのに、いきなりそんな質問からしてしまった。
キョトンとした豪太。
「何?旦那さんがキャバクラ行ったの?」
私はコクンと静かに頷いた。
「それで、ケンカしたの?」
「ケンカっていうか……私がひとりでスネてるだけなんだ。どうしてこんな性格なんだろう」
ため息をつく。