白いジャージ9 ~最終章~
「バカだな、本当に。旦那さんは、お前のことが好きで結婚した。お前のそういう面倒臭いところも含めて愛してくれてんだろ?堂々と、嫉妬すればいい」
豪太の言葉には説得力があった。
だって、先生が言ってくれそうな言葉だったんだもん。
テーブルにグラスふたつと、水の入ったボトルが置かれた。
豪太は、たくましい腕でボトルの水を私のグラスへと注ぐ。
「旦那さんがキャバクラに行ったってどうしてわかったんだ?」
私は昨日の出来事を話した。
間違って電話の向こうの声が聞こえてしまったこと。
そこから聞こえてきた先生の声がとても嬉しそうだったこと。