白いジャージ9 ~最終章~
「しかしなぁ」
と先生はため息をつく。
「頑張ってるのが一部の生徒だけなんだよ。文化祭の時もそうだったけど、他の生徒が冷めてるっていうか。それが残念なんだ」
「そうなんだ。私達の時代もそうだった?」
先生は懐かしそうに、私を見た。
「あの頃よりも今は差が激しいな。冷めてる子は、本当に興味がないんだよ。生徒会の子や戸村達が必死で盛り上げようとしてるのに」
「どうしてだろうね。何かいい案が浮かべばいいけど、力になれなくてごめんね」
先生は、私の頭に手を乗せて、少し眉を下げて笑った。
「その顔好き~」
「だろぉ?」
先生はもう一度その顔をして、私の頬に頬をくっつけた。
体育祭、大成功しますように。