白いジャージ9 ~最終章~
「悔しいけど、私がいくら頑張っても先生の気持ちは動かせなかった。あの新垣先生に愛されてんだから、本当にすごいと思うよ」
「・・・・・・ありがとう」
「自信持ってね。嫉妬しちゃったりもすると思うけど、先生は絶対に揺れないと思うから。ずっと先生を見てきた私が言うんだから、本当だよ」
嬉しかった。
荒木さんと本音で話すことができた。
高校時代、荒木さんが苦手だった。
荒木さんを避けていた。
積極的に先生に近付く荒木さんがうらやましくもあった。
「先生、幸せそうだね」
荒木さんは、リレーの準備をしている先生を指差した。
「うん。そうだね」
キラキラ輝いている。
教師してる先生。
特に、体育祭とか文化祭とか修学旅行とか、イベントの時は張り切っちゃうもんね。