白いジャージ9 ~最終章~





「じゃ、俺達は買い出しに行ってくる」




3人がニヤニヤしながら部屋を出た。




何かプレゼントでも買ってくれるのかな?とソワソワしながら、顔を見合わせた。






ケーキを食べ終えた私達は、ソファに座った。






「直、いい顔してるよ」



「そう?貧血気味だけどね」



「もうママの顔になってるよ」





依子が私の肩を抱いてくれた。






「ほ~んとに良かった!!直に赤ちゃんができて。何も不安になることないからね」




依子は、眠ってしまった虎太郎の寝顔を見つめながら言った。





「直は、いっぱいいっぱい苦労してきた。私はずっと見てきたから。今度は、大丈夫。かわいい赤ちゃんに会えるからね」





ゆかりもそう言って、私のお腹に手を当てた。





「ふたりとも~!!大好き!!」




ふたりの手を握った。






「やばい!また直、泣いちゃうねっ!今の直は、泣き虫だから。って、いつも泣き虫だっけ?ははは」




「ははは~!そうだね」







赤ちゃんも笑っているようだった。




ママが笑ってると赤ちゃんも嬉しいんだって。




だから、できるだけ穏やかな気持ちで、笑って過ごそう。







< 181 / 304 >

この作品をシェア

pagetop