白いジャージ9 ~最終章~
「じゃ、俺達は買い出しに行ってくる」
3人がニヤニヤしながら部屋を出た。
何かプレゼントでも買ってくれるのかな?とソワソワしながら、顔を見合わせた。
ケーキを食べ終えた私達は、ソファに座った。
「直、いい顔してるよ」
「そう?貧血気味だけどね」
「もうママの顔になってるよ」
依子が私の肩を抱いてくれた。
「ほ~んとに良かった!!直に赤ちゃんができて。何も不安になることないからね」
依子は、眠ってしまった虎太郎の寝顔を見つめながら言った。
「直は、いっぱいいっぱい苦労してきた。私はずっと見てきたから。今度は、大丈夫。かわいい赤ちゃんに会えるからね」
ゆかりもそう言って、私のお腹に手を当てた。
「ふたりとも~!!大好き!!」
ふたりの手を握った。
「やばい!また直、泣いちゃうねっ!今の直は、泣き虫だから。って、いつも泣き虫だっけ?ははは」
「ははは~!そうだね」
赤ちゃんも笑っているようだった。
ママが笑ってると赤ちゃんも嬉しいんだって。
だから、できるだけ穏やかな気持ちで、笑って過ごそう。