白いジャージ9 ~最終章~
「来年はどんなサプライズが待ってるのかな~」
ゆかりはそう言って、たっくんの背中をバシバシ叩く。
「もう期待すんなよ。今年で終わりだから」
そう言ったたっくんだけど、きっと来年も楽しませてくれるはず。
「そっか・・・・・・」
先生が静かにそう言った。
「そっか。来年のクリスマスには、ここに俺と直の子供がいるんだな」
しみじみとそう言った先生。
鼻の奥がツーンとして、
涙が出そうになる。
そうだね。
赤ちゃんが生まれてるんだね。
今まではふたりだった。
これからは3人になる。
どんな家族になるんだろう。
私はどんなママになるんだろう。
先生はどんなパパに、なるのかな。