白いジャージ9 ~最終章~
新年
―新年―
新年を迎えた。
お腹に赤ちゃんがいると、本当にいろんなことが今までと違う。
いつもと同じ除夜の鐘なのに、涙が溢れちゃった。
今年は、静かにベッドの上で除夜の鐘を聞いた。
「明けましておめでとう。直!」
「おめでとう、今年もよろしくね!パパ!」
「おう。今年は直には大仕事が待ってるからな。いい年にしような」
「うん!頑張って産むよ」
先生は、立ち合い出産をしてくれると言ってくれた。
恥ずかしいけど、やっぱり心強い。
出産って、想像がつかない。
どれだけ痛いのか、どんな痛みなのか、全くわからない。