白いジャージ9 ~最終章~
「あ!!」
私は、一枚の年賀状を手に取った。
「これ、金森先生じゃない?」
「あ!本当だ!!」
金森先生。
忘れることはできない存在。
先生のクラスに教育実習生としてやってきた女の人。
先生のことが好きで・・・・・・
私の家に電話をかけてきたりしたんだよね。
あの時は辛かったけど、今となってはいい思い出、かな?
「ちゃんと体育の先生になれたんだな。良かった」
先生は、穏やかな表情でそう言った。
あの時の先生の対応、本当にかっこよかった。
ちゃんと最後には金森先生と分かり合えた。
「ごめんなさいって書いてるね」
「そうだな。反省してるんだろう。いい先生になってくれたらいいな」
先生が話してくれたことがある。
自分の教え子が教師になってくれるってすごく嬉しいって。
新垣先生みたいな先生になりたいって言ってもらえたりすると泣きそうになるんだって。