白いジャージ9 ~最終章~
「高森さん、お酒強いんですね」
「いえいえ、そうでもないですけど」
高森さんと先生は、どちらも赤い顔をしていた。
その姿をニヤニヤしながら見ているお父さん。
「かわいい息子がふたりもできたな。はっはっは」
すっかり酔っ払っているお父さん。
お父さんは私の妊娠を、本当に喜んでくれていた。
直接はあんまり言わないけど、お母さんから聞いた。
神社にお参りに行ってくれたり、安産の情報を集めたりしてくれているらしい。
「直の赤ちゃん、かわいいだろうな」
酔っ払ったお父さんは、幸せそうな顔でそう言った。