白いジャージ9 ~最終章~
赤い糸
―赤い糸―
お腹がぽっこりと出てきた。
季節はもう春になろうとしていた。
食べたくない時は何も食べられない。
逆に、食べたい時はどうしても食べたくなる。
貧血気味で、肌荒れや便秘に悩まされていた。
「先生、ハンバーガー食べたい」
夜の11時。
いきなりそう言い出す私に先生は、ふふふと笑った。
「この時間にハンバーガーは赤ちゃんびっくりするぞ」
何でもない一言なのに。
私は泣き出してしまった。
「もういい。先生なんて、私の気持ちわかんない!!」
トイレの中に駆け込んで、大声で泣いた。
ストレスがたまっていたのかもしれない。
思うようにいかない自分自身に。