白いジャージ9 ~最終章~
「なぁ、俺達ってこうなる運命だったのかな」
先生はいきなり真剣な顔でそんなことを言い出した。
「もしも、直が違う高校に行ってたとしても、俺と直はいつか出会っていた気がする」
私が違う学校に行っていたら・・・・・・
そっか。
新垣先生に会えなかったんだ。
先生を知らない高校生活を送っていたんだ。
想像もできない。
先生のいない3年間なんて。
私の3年間は、先生だらけだったから。
「赤い糸なんて、信じてなかったけど、俺と直は赤い糸で結ばれてたんじゃないかって思う」
今日の先生、ドキドキする。