白いジャージ9 ~最終章~






「きっと、何があっても俺達は結ばれてたんだよ。だから、これからも何があっても大丈夫」





「そうだね。きっと運命の赤い糸で結ばれてたんだね。うふふ」





「そうとしか考えられない。俺が生徒を好きになるなんて、ありえなかったもんな」





「そうだよね。先生は完璧な先生なのに、生徒と恋愛しちゃったんだもんね」






思い出すだけでキュンとするあの頃。



だめだってわかっているのに、好きで好きで仕方がなくて。



あきらめるなんてできなかった。






「俺は完璧なんかじゃない。だめな教師だよ。でも、少しでも理想に近付けるようにこれからも頑張り続ける」





先生は窓から月を見た。






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