白いジャージ9 ~最終章~
「直っぺ、お腹触らせて」
要君がそんなことを言うと、先生が
「だめだ~!!俺の直に触るな」
なんて言って。
それを横で見ていた美弥子ちゃんが少し心配そうだった。
そうだよね。
要君の昔好きだった人の家だもんね。
知っているかどうかわからないけど、もし知っていたら心配かも。
「私も触りたいです」
美弥子ちゃんはそう言って、私のお腹に触れた。
その笑顔を見ていると、私の心配なんて吹き飛んでいた。
「すごいです~!ここに赤ちゃんがいるなんて。本当に感動です」
キラキラした瞳で何度もお腹に触れた。
「要君との赤ちゃん、産めるといいね!!」
私は小声でそう言った。
「え??」とびっくりした美弥子ちゃん。
その後に、「頑張ります!」
と力強く言った。