白いジャージ9 ~最終章~





「先生、立ち合うんすか?」





要君は、私のお腹のエコー写真をまじまじと見つめながら言った。






「そのつもりだけど、授業中だったら難しいかもしれない」




自然分娩だったら、夜から朝が多いと聞くけど、どうなるかわからない。



先生が学校にいる時間だったら無理だもんね。






「先生なら、どうにかしちゃうでしょ?」



と真崎君が先生の肩を叩く。





「まあな。学校にももう話してるし、生徒も理解してくれるだろ」





口を大きく開けて先生は笑った。



知らなかった。



先生、そんなに真剣に考えてくれてたんだね。






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