白いジャージ9 ~最終章~
生徒達の優しさ
―生徒達の優しさ―
ある週末の昼下がり。
体調が良かったので、先生とデートをした。
新しくできたショッピングモールで、ベビー用品を買おうということになった。
オシャレなカフェもあるというので、そこでケーキも食べちゃおうかな。
「先生のその服、好き」
グレーの薄手のニット。
ピンクで文字が書いてあるのがかわいい。
「そう?」
「似合う」
去年バーゲンで一緒に買った服。
「直のそのワンピースも似合うよ」
「うふふ」
マタニティーの服も最近はかわいいのが多くて嬉しい。
今しか着られないんだもんね。
相変わらずラブラブな私達。
休日のショッピングモールは混んでいて、人に酔ってしまいそうだった。
「大丈夫か?」
先生が手を握ってくれた。
今でもね、ちゃんと“ドキッ”でするんだよ。
先生が手を繋いでくれると。
それって、大事なことだよね。