白いジャージ9 ~最終章~
「また誰かを愛せるなんて思ってなかった。しかも、相手が生徒だなんて……」
3人で笑った。
「お父さんが許してくれるとは思いませんでした」
俺がそう言うと、お父さんは顔をくしゃくしゃにして笑った。
「そりゃ、複雑だったよ。高校教師と恋愛なんてドラマじゃあるまいし。でも、やっぱり直の笑顔が一番だから」
お父さんと俺は同じなんだな。
直が幸せでいてくれることを望んでいる。
だから、あの時、反対しなかった。