白いジャージ9 ~最終章~




1時間くらいいろんな話をした。






「頑張って出産してください!!」




「応援してます」




みんなの優しい気持ちがお腹にも届いているよね。









その夜、先生はベランダで頭を抱えながら、明日のホームルームでどう話そうか考えていた。






「考えすぎなくていいと思うよ。先生らしく、サラっと言えば良いと思うよ」





私は、大好きな白いジャージの背中に触れた。






「そうだな。ありがとう」





振り向いた先生の表情が、何とも言えず好きだった。






「今日は嬉しかった。先生の生徒さん達みんな、最高だね」



「だろぉ?今年のクラスはまとまってるし、いい感じなんだ」




私と先生は、また一歩前に進めた気がした。






< 237 / 304 >

この作品をシェア

pagetop