白いジャージ9 ~最終章~
私は先生しか知らない。
あんなに愛をくれる人は他にいないと思う。
だから、私は他の人と付き合っても絶対に満足できないんだろうな。
先生を知らない私だったら、豪太とうまくいったかもしれないけど。
「俺の何を知ってんだ~よ!!」
と頭をコツンと叩かれる。
ちょこっと、ときめいてしまう。
お腹の赤ちゃん、ごめんね。
パパには内緒だよ。
「豪太も幸せになって欲しい」
「ああ。心配しなくても俺は幸せになるよ。今も幸せだし」
「そっか、そうだよね」
「お前が独身の時に出会いたかったなって思うけど。それだったら、俺はお前を落とす自信がある」