白いジャージ9 ~最終章~
信号が青になる。
私達はようやく歩き出す。
「な~んて。嘘だよ。赤ちゃん頑張って産むんだぞ。出産祝いにみんなで集まろうぜ」
そう言って、豪太は私と違うエレベーターに乗り込んだ。
こうしてちゃんと話すのももう最後かな。
でも、夜の送別会で会える。
それが嬉しかった。
100%の友情ではないかもしれない。
ほんの少し、愛情も混ざっているかもしれない。
でも、とても大事な友達なんだ。