白いジャージ9 ~最終章~
「名前、決まったな」
先生は静かにそう言った。
私は、先生の胸に顔をうずめた。
そっか。
うん。
私と先生の好きなもの。
大切なもの。
・・・・・・空。
「空!!!!」
こうして、私と先生の息子の名前が、決定した。
ふたりを繋いでくれた空。
ふたりの大事な子供の名前にぴったりだ。
それから“空くん”ってお腹に話しかけるようになった。
「空~!パパとママ、今夜はおいしいもん食べるぞ」
「そらくん、いっぱい動いていいからね」