白いジャージ9 ~最終章~
旅館につき、部屋食が運ばれた。
揚げたてのてんぷらがとても美味しかった。
先生は久しぶりのビールで、顔が真っ赤になっていた。
「直~、こっち来いよぉ」
酔っ払った先生は甘えん坊になる。
それがまたかわいくて母性本能をくすぐられる。
母になると、母性本能がもっと出てくるのかな。
自分でもどうなるのかわからない。
「先生、ひざまくらして」
私も甘えてみる。
お腹が大きくなってから、先生にひざまくらしてもらうことが多くなった。
すごく落ち着くんだぁ。
浴衣姿の先生はセクシーでドキドキしちゃう。
「直、この旅行も一生の思い出だな」
先生はひざに寝転んだ私の髪を優しく撫でながら話す。
「もらった旅行券、まだ余ってるから今度は空と三人で行こうな」
空。
名前が決まったことで、より愛しさが増す。
家族の一員になった。
そんな気がする。