白いジャージ9 ~最終章~
嫉妬と成長
―嫉妬と成長―
「晴れた晴れた!直のてるてる坊主のおかげだな」
旅行2日目はふたりでデート!
山に向かう途中で、雑貨屋さんやカフェが並んでいるところがあった。
「ちょっとお茶しようか」
私が言う前に先生が提案してくれる。
なんだか、嬉しい瞬間。
「自然の中のカフェって素敵だね~!癒される~」
「そうだな。コーヒー、すげーうまいよ」
山登りファッションの私達。
先生のリュック姿もかわいくて好き。
カフェを出て、雑貨屋さんをブラブラしている時だった。
「あれ?新垣君じゃない?」
通りすがりの女性が、先生に声をかけた。
その瞬間に、また私の心の中にジェラシーが芽生える。
もう大丈夫だと思っていても、やっぱり嫉妬心って消えないんだよね。