白いジャージ9 ~最終章~
「新垣先生~!待ってください」
生徒モードになっちゃった私は、体育教師の新垣先生に声をかける。
「あぁ?矢沢ぁ~!おせーな」
先生も私に付き合ってくれる。
久しぶりの先生ごっこ!
「先生、足が疲れました」
先生のシャツを引っ張る。
「あぁ??」
眉間にしわを寄せた先生が振り向いた。
ドキン。
この顔、怖いけど大好きだったなぁ。
付き合ってからこういう顔を見ることがなくなった。
「気合入れろ!しっかり前見て歩け!」
「はい。わかりました」
新垣先生は、口では厳しいことを言うんだけど、やっぱり優しい。
「でも、無理すんなよ」
そう言って、ゆっくり歩いてくれる。
大好き。
大好き。
旦那様である和人も大好きだけど、新垣先生への想いはやっぱり特別なんだよね。