白いジャージ9 ~最終章~
「先に言っておくけど、大学時代の仲間の中に俺を好きだった子とかいないから、な??」
先生に下唇をつままれた。
なんだか新鮮で、キュンとする。
今までこんなことされたことないなぁ・・・・・・
「は、はい。わかってます」
私は唇をつままれたまま答える。
「心配してんだろぉ??」
やっと先生は唇から手を離す。
「ちょっと、だけ・・・・・・」
「大学時代の陸上の仲間は、みんな本気で頑張ってたんだよ。恋とかそんなの考える暇もないくらいに。だから、心配すんなよ」
先生は優しい。
あったかい。
大好き。