白いジャージ9 ~最終章~

ごめんなさい




―ごめんなさい―





同窓会から帰って来た先生はとても嬉しそうな顔をしていた。




ほんのり赤い顔で、



「遅くなってごめん~!早く直に会いたかった」


なんて言ってくれたけど、素直に喜ぶことができなかった。





「ごめん。今日は眠いからもう寝るね」



こんなことを言ってしまう。





「直、怒ってんのか?ごめん、遅くなって。なかなか連絡できなかったし、寂しかった?」






必死で私の機嫌を取ろうとする先生を見ていて、さっきの声を思い出してしまう。








楽しかったの?





綺麗な女性とどんな話をしたの?






先生はドキドキしたの?









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