白いジャージ9 ~最終章~






「ごめん、直。先に言うべきだった。つい、いろいろ話したいことがあって・・・・・・でも、隠していたわけじゃない。ちゃんと、全部話すつもりだった」





「うん。わかってる。先生の性格知ってるもん」







先生は、月を見上げた。



今日は、月の周りがとても明るい。



月を守っているような。






「副部長だった健二ってヤツが、店を決めた。先生もコーチも、女子部員もいたから俺はまさかそういう店じゃないと思っていたんだけど・・・・・・キャバクラだった。でも、帰るわけにもいかず、行ってしまった。健二とどうしても話したいことがあったんだ。本当はボーリングで帰りたかったんだけどな」







先生の低い声がお腹に響いてくるようだった。



いつもよりずっと低い声だった。





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