Lonely Lonely Lonely

滞りなく、予約完了。



その旨をグミに報告した。すると、



「どうしよう。私は、どうしよう((泣)」



というメールが来たので、



「大丈夫。私に任せて」



まだ、本当にみるくの彼氏がt剛であるという確信はないものの、私には、作戦があった。



「来週の火曜日に、剛のサロンに行って。火曜日はウチの定休日だから、私から電話入れてお願いすればオッケーだよ。どうしても、今日じゃなきゃ駄目なんだって言えばね」



「でも、不自然じゃない?どうしても今日って、理由が……」



「そうね~。親戚に不幸があって、明日から、東京に行くんだけど、こんなぼさぼさの頭では恥ずかしい!こんな時に、るりちゃんはおでかけだって言うしー!っての、どう?」


「うん、意味は分かったけど、私、大丈夫かな~。そんなこと……うまくできるかなあ?」



「大丈夫だよ、グミ。私が、当日、予約してから、連絡するからね。ちなみに、剛がいる店は……リバティすずらん通り店よ」



「あ、見たことある。大きくて、きれいなお店~。あそこは、剛さんの店なの?」



「違うよ。あそこはチェーン店。剛は、雇われ店長」




「そうなんだ。あんな大きくてきれいな美容院、行ったことないし緊張するなあ。きれいな人が、沢山いそうだし……」



「なあに言ってんの。美容院なんだから、仕上がりがキレイになるのは当たり前。

それに、グミだって、充分可愛いんだから、自信持って、行ってきなよ~!

あんたは、その、自信のなさが、自分をダメにしてるんだよ!」


「うん。……わかった。私、頑張ってみる。みくちゃんのためだもんね。来週の火曜日ね」



「グミ、大丈夫なの?火曜日」



「うん。今からなら、変更してもらえると思う」



「そうか、良かった。じゃあ、また、連絡するね。それまではおとなしく過ごそう」



「うん。ありがとう、るりちゃん」
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