Lonely Lonely Lonely

ちなみに、その夜、
藤川翔に送ったメールとは……。



「先生、今日はありがとうございました。こんな患者は、珍しかったでしょうね。先生の貴重な時間を割かせてしまったことを、深くお詫び申し上げます。

先生の都合のよろしい日時を教えていただければ、合わせるようにしますので……。ご連絡をお待ちしてます。
RURIKO」



返事は、その日のうちに、やって来た。
意外に早かった。


「お疲れさまでした。最初はどうなることかと思いましたが、親友のために、乗り込んできた貴女の勇気と優しさに感服致しました。

そして、写真の彼女に申し訳ない思いがいっぱいで。一日も早くお会いして詫びたいと考えています。

今週金曜日の夜、8時頃でしたら、そちらへ行けそうなのですが、いかがですか?」


今週?早い!
もちろん、いい〈だろう〉。


「わかりました。ではその日にしましょう。駅前のバー〈tears〉に来て頂きたいんですが、御存知なければ、駅までお迎えにあがります」



「わからないので、駅で待ち合わせ、いいですか?」



「はーい。承知しました。到着したら、ご連絡下さい」



ふふっ。なんだかデートの約束みたい。



早速、二人に報告&提案メール。



すると二人とも



「グッジョブ!瑠璃ちゃん。その日、OKだよ」



という内容の返事。



「あとはみるくと彼をを誘い出すだけね」




「それは、俺がやるよ。いい案があるんだ」



その日を、カップルデーにする。ドリンク一杯とフード一品サービスの。



それを聞いた私は、



「えーっ、そんなに奮発しちゃうの!?大丈夫?」



「お陰様で。儲かってますんで」



「いいなー私もそれ、言ってみたいわ」



「お互い頑張ろうぜ。楽じゃないもんな、経営って。じゃあ、金曜日に。男前の涼ちゃんで。待ってるからね」



ああ、そうか。金曜日はママではなくて、マスター涼ちゃんの日だ。



「はい、よろしくお願いします!」














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