Lonely Lonely Lonely
「結婚…!?まさか、そんなのしてない、してないって」
動揺した。
そういえば、ちゃんと確認してなかった。
あんなふうに声をかけてくるんだから、独身だろうと決めつけていた。
「だよね……ホッとしたぁ」
胸を撫で降ろしているグミに、
次回、ちゃんと確認してみる。
そんなことは言えなかった。
「おぅっ、ママ、ここにいたの。チェックしてもらったから、俺達帰るよ〜」
涼ママファンのおじ様達だ。
「あら〜、ありがとう!またねぇ」
即、女スイッチ入った涼は、いまだに瑠璃子の身体を支えていた。
「いいね〜そんな美女を抱えて〜うらやましいなぁ。ママ、役得だね〜」
いやらしい目で近付いてきたおじさまがたに、涼は言った。
「今日はね、大事な女子会なのよ。このテーブルは男子禁制なんです。ささ、殿方は帰った帰った。来週の金曜日に、またお待ちしてますからね〜」
チェッ、と小さい舌打ちが聞こえたが、
「じゃあまた来週。今度は俺達のお相手してね〜」
「はーい。ごきげんよう〜〜」
その客の姿が見えなくなったとたん、
「何言ってんだ、あいつら。さっきまで十分相手してやったっつーの。愚痴聞いてやったっつーの!」
「涼さん、そんなに怒るとシワが増えるよ。どうせ増えるなら、笑ったほうがいいよ」
「グミちゃん……」
涼は、涙目になって、瑠璃子の背中をバタバタと叩いた。
「ウウッ」
瑠璃子の唸り声が聞こえて、
「あっごめんごめん、瑠璃ちゃん。嬉しくて無意識になったから、男の力になっちった」
「…………。」
ぐっすりのようだ。
さて、ここからは。
集いもお開きの時間。
ゆっくり私の過去の恋愛について語るとしますか。