Lonely Lonely Lonely
「るりちゃん、さっきも言ったけどさ、今回のことは俺が仕組んだことなんだから、気にすんなよ」
「単純だね。涼ちゃんは」
いけない、と思った。
そんなつもりはないのに、私はつい、とげとげしい言い方をしてしまう。
いつもそうだ。またやってしまった。
「涼ちゃんは、そうやって、私やグミをかばってるつもりなんだと思うけど、私達も、立派な共犯なの。そうでしょ?
私達、美久に恨まれて当然なこと、した。グレーだったことを真っ白に証明出来たことは嬉しい。でも、傷つけたよね。美久のこと。違う?」
勝った。
と、思った。
しかし、
「ああ、違うと思うな。
じゃあなんだ?テメエら(自分達〉が真相知ってんのに、知らんぷりして、あのままひとり舞い上がらせておくのが、本当の友情だ、っていうのか?
それ、間違ってんだろ。
違うか?」
言われた……。
このテの口喧嘩、負けたことないのに、
返す言葉が出て来ない。
私、こんなに弱かったっけ?
「るりちゃん、私も涼さんに1票だな。
こうでもしないと、美久ちゃんは、気付かなかったでしょうから。
私達、結婚とか、子供のこととか考えたら、のんびりしていられないんだよ。
少しでも、無駄な時間を省いてあげることができて良かったと、私は思うよ」
「グミ……」
三秒ほど、グミと見つめあい、
「私達、変わったね」
と言うと、グミは、にこっと微笑んで、私の手を、握ってくれた。
ここからは、私達だけが解りうる、会話だった。
「うん。私ね。るりちゃん達と再会してから、少しずつ、変われたと思う。
もう、ウジウジしながら生きるの、やめようって思えたの」
「グミ、それって…………」
「うん。もう、吹っ切れたよ。これからは、前を向いて歩いて行く!」
ああ、あ~と嗚咽しながら、私はグミと、ハグをした……つもりだったが、
身体の構造上、
どう見ても、私がグミを抱きしめてるような状態に。
そんな私達を見て、涼ちゃんが涙ぐんでいた。
そっか。