Lonely Lonely Lonely

「ねえ、剛、あなたもしかしてさ、美久に未練とか、ない?」



剛と私は、その後も時折、欲望の赴くまま会うようになっていた。
そんな中で突然、そう聞いてみた。



「はあ?んなもん、あるわけねーだろ」




「じゃあ、グミには?」




「…………」




会話がプツリと
途絶えたので、




「あ、口ごもった」




と言うと、




「違う。呆れて言葉が出なかったんだ。なんで、そんなことを聞く?」





ついさっきまで、熱く燃え上がっていたベッドが一気に冷えて行く。



やっぱり、こんなこと聞くんじゃなかったかな。

弱気になってる?私らしくないわね。




でも、ホントに、なぜだろう。
そんなこと聞いてしまうのは。



「わーかったぞ。お前、嫉妬だな。剛があの二人にマジになっちゃったらどうしよう、ヤダヤダヤダ~!って。だろ?」




ヤダヤダヤダの辺りから、
私の胸に触れ始めたので、私は、剛の身体に乗った。



「おおっ」



と、剛は驚きながらも歓喜の声。



「問答無用。私は、次はこれがいいの」



と、腰をくねらせた。



「何も文句なんてねーよ。さあはやく、はやく」



せかされながら、



「ちなみに、嫉妬では、ないから」



はっきりとそう言うと、




「しらけるなー。もう、忘れようぜ。過去のことは。俺、いつまでも、ウジウジしてんの嫌いなんだよ。もう、終わったことはいいじゃねーか」




ん?んん?
コイツ、とんでもないこと言ってないか?




最低最悪だったじゃないか。その過去をかき消そうとしている。
とんでもないことだ。



すっかり萎えてしまった私は、ベッドから降りてシャワーへと向かった。




「えー、おい瑠璃子。どういうこと?」




ジタバタしている剛は、完全無視。



私の機嫌が悪い時の扱いをよく知っている剛は、追ってはこない。









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