Lonely Lonely Lonely
私は、男運が悪い。
その悲惨さは自他ともに認める。
遡ること、27年前……。
そんなに前!?そう、そんなに前。
中学生の時の話。
悲惨の原点。
当時私には、大好きな彼氏がいた。クラスメイトの新田拓也くん。中学1年から付き合い始めて、2年生になる直前の春休みに、彼は
「転校するんだ」
と、言ったのだ。
「ええ〜っ」
もちろん、私は驚き、悲しんだ。
「どこへ?」
場所を聞く前から、
既に泣いていた。
せめて、どうか、近くでありますように……。
「ドイツ」
「ドイツ……遠いね。いやだ!いやだぁぁぁ〜!!」
泣きながら、私は訴えた。
「いやだぁ……いやだよ拓也ぁ」
泣きじゃくって、彼にしがみついた。
「俺だって嫌だよ。でも仕方ないよ。親父の仕事の都合だ」
「どれくらい?すぐ帰ってくる?」
「3年から5年って言われてるらしい」
拓也は淡々としていた。私と離れることが、さほど苦ではなさそうに見えた。
でも、
「手紙を書くよ」
と、言ってくれたから、大きくウン、と頷いた。
「帰国したら真っ先に、みるくに会いに行くから、な」
ウンウン。
私は、泣きながら、大きく頷いた。
そして、三年後……。
「新田、帰ってきたなぁ〜」