Lonely Lonely Lonely
という、電話をくれたのは、涼だった。



「え。どういうこと?」



「あれ?お前まだ知らなかったの?もう一ヶ月も前に帰国してたってよ」


その頃、私達は高校生になっていて、もう学校は別々になっていた。


涼は男子校へ、私は共学へ。そこで瑠璃子とグミに出会っていた。



にゃにぃ〜!!
一ヶ月前って、どーいうこと!?



『帰国したら真っ先に、みるくに……』



私は、あの言葉を信じて、三年間彼を待ち続けていた。



しかし手紙は、一度も来なかった。



だから、住所がわからず、こちらからも出せなかった……。



どーいうことだよ!!



と問い詰めてやりたかった。



「涼に連絡行ったの?」



「いや、違う。K附のヤツから聞いた。そのあと偶然会ったんだよ」



……てことは今K附に行ってるのかぁ。



「偶然?どこで?」



「ファミレス。女といた。勉強教えてもらってるって」



「勉強かぁ……そうだろうね」



「お前、会いたいんだったら、夕方、そこ行けばいいさ。あじさい通り沿いのファミレス」



「うーん……」



……女かぁ。



考え込んでいると、



「一緒に行ってやるかぁ?」



気が抜けるような、明るい涼の声に、少し胸が軽くなった。



一緒に、行ってもらうことにした。



そんなことしていいのかな?
、思わなくもなかったけど、



「あいつの気持ちをはっきり聞いたほうがいい」



と、涼に言われて、それもそうかなと思い、行くことにした。



涼は彼が転校した時
私がどれほど泣いたか、
どれほど悲しんだかを知っていた。



そして私がひたすら、彼を待ち続けていたことも。






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