Lonely Lonely Lonely
2・泣かないで、グミ。
続いては私。



橋本めぐみです。



グミって呼ばれてます。



美久ちゃんのように元気でかわいらしい子じゃないし、瑠璃ちゃんのように美しくもない、



なんの変哲もないOLです。



彼女たちとは高校1年生の時に出会って、それからずっと親友というか悪友というか……。



ふと気付くと他には特別な友人がいないので、彼女たちの存在は、私にはとても大きいのです。



私が、人生で初めての恋をしたのは、高校一年生の時、化学担任の先生でした。


新任の先生で、とても溌剌としていました。



「はじめまして。星野です。みんなと同じ、先生一年生なので、お手柔らかに、よろしく!!」



白衣の下はTシャツにジーンズでした。



爽やかで、カッコイイなぁ〜。



そう思ったのは、私だけではなかったのでした。



でも、私はアニメのキャラクター以外に恋をしたのが初めてで。



現実の男子にときめくことは困難だと思っていたけど、



私はこの時初めて、現実世界の男性に「一目惚れ」なるものをしたのです。



その時、その自覚はなかったのだけれど……。



前の席にいた、美久ちゃんが時々振り返ってチラチラ私の様子を伺っていたのが気になりました。



授業が終わり、私はすぐに「中山さん、中山さん」



と前の席の美久ちゃんに呼びかけました。(この時はまだ、よそよそしい呼び方をしていました)



振り返った美久ちゃんはニヤニヤしていたので、



「どうかした?」



と尋ねたところ、



「橋本さんさぁ、星野に惚れた?」



「えっ!!」



一気に、顔が赤く燃え上がりました。
なぜ?なぜバレたの!?



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