Lonely Lonely Lonely

それから私達は、なにかと三人で行動することが多くなりました。



「きっと、口止めのため。見張り。自分でやるしかないからでしょ」



みくちゃんは、そう言っていましたが、私はそうは思いませんでした。



あの時、るりちゃんは、友達が欲しかったんだと思うのです。純粋に。



彼女は、周りが思っているほど、冷たい人間じゃないし、わりと普通の女子高生でした。



少し、背伸びをしているだけで……。



無防備だと思えたるりちゃんと星野先生の関係は、卒業まで続きました。
(そして卒業後も続いていたことは、後に知りました)


卒業後、るりちゃんは地元の私大へ。みくちゃんは東京へ。私は地元の国立大へとそれぞれの道へ進みました。


なので、大学時代はほぼ音信不通。
それぞれが、それぞれの仲間と共に楽しい時を過ごしたということでしょう。


私は、これまでの人生の中で一番楽しかったのが、大学時代です。



あの頃、私も樹も、輝いていました……。



久保田樹(たつき)、私の元彼の名前です。



大学は別でしたが、同じサークルで知り合い、私から告白をして、付き合い始めました。



胸がときめいたのは。星野先生以来でした。



初めての彼氏でした。樹は、とても穏やかで、優しい人でした。



私から告白、って意外かもしれませんが、わりと私って白黒つけたいタイプみたいで……。



自分でもこの行動力には驚きましたが、好きになったら友達でいるのが苦しくて苦しくて、



わりとはやばやと、好きですと伝えました。



フラれるかな、と思っていました。
人生そんなに甘くないって。



でも、「うん、いいよ。俺も、お前のこといいなって思ってた」






応えはyes!




私は、正直にそれまで恋愛経験がなかったことを話しました。



すると
樹は笑って、
「そうかなって思ってた。気にしなくていいよ。俺も似たようなもんだから」














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