Lonely Lonely Lonely
私達は、誰がどう見ても不釣り合いだった。
しかし、誰がどう見ても仲良しだった。
それは、今も変わらない。
「ふぅ〜〜〜〜っ」
もはや何杯目かわからなくなったカクテルを飲み干すと、私たちはまた、深いため息をついた。
でも、私のため息だけ、少しだけ意味が違っていた。
私のため息にだけ、HAPPYな潤いがある。
「で?どんな男なの?今度の大丈夫くんは?」
いかにもかったるい、という風に聞いてくるが、こういう時の瑠璃子は
興味津々なのだ。
長い付き合いなので、よく分かる。
「そうだよ、まずは、出会いから、聞かせて」
一方のグミは、身を乗り出してきている。
「えっとぉ、……」
「お待たせー。戻ったわよん」
この男、バーのマスターとは思えないほど空気読めないから。
「待ってねーよ」
私と瑠璃子の声が揃った。
「あれ?あれ?そうなの。じゃあ、むこう行こかな……」
そう言って立ち上がった涼の袖ををグミが引っ張って引き止めた。
瞳をぱちぱちさせているグミに、
「ありがと〜う。優しいのはいつもグミちゃんだけなんだよね」
そう言いながら、涼は腰を落ち着けた。
「えっと、翔(ショウ)くんとは……」
長い夜になりそうだ。