Lonely Lonely Lonely
「だって、愛しているんだもの」
もはや、私達では、どうしようもないな、とグミとため息。
頑固なほどの純粋な愛に、泣けた。
しかし。
「淋しいから、私、何人かと付き合っってるんだ。……ああ、恋人関係じゃないわよ。淋しさを満たすだけのお付き合い。お互い、きっちり割りきって。だから、相手は既婚者が多いの。」
「はあ?」
私は、おかしな声をあげてしまった。
グミは、いたって普通の顔をしていた、
「あんた、理解できるの?」
「いや……、でも、少し前にも聞いてたから、そんなに衝撃的ではないというだけで……」
困惑は、しているようだ。
「なんで、既婚者なの?たまたま?」
「楽だから、別れるのが。
独身者は、すぐに結婚しようって言い出すから面倒をだし、ストーカーにもなる人もいる。
既婚者は、そんなことしてるヒマないからね」
ほう、なるほど……。
それだけ、独身の男は必死だってことだよね。
って。何、納得してるんだ、私!
「良くないと思うよ。るりちゃん。そういう付き合いかた」
そうそう、グミの言う通りだよ。
でも、
「これが私なの。ごめんね。嫌なら、付き合いをやめてもらってもいいから」
「そんなこと……言わないでよ。あり得ないから」
グミは、すぐにそう言ったけれど、私は、何も言葉が出て来なかった。
救ってあげたいような気持ちがあったけれど、
私ごときに何ができるか。
結局は、本人が、おかしいことしてると自覚しない限り、無理だ。
無理だ…………。
「ちょっと!みくちゃん。なんでみくちゃんが泣くの!?」
「だって、救いようもないんだなって、考えたら、悲しくて」
「私は今、幸せだよ。なにもあんたが泣くことないし」