Lonely Lonely Lonely
「はい。まあ、普通に」
「そうか、それは良かった。じゃあ今日もまた、じゃんじゃん飲んで行ってね」
私は、お通しのスティックサラダのニンジンをポリポリ噛みながら、ビールを飲んでいた。
今日のお通しは、スティックサラダと、ジャーマンポテト。
ここのお通しは、
「いつも気前がいい」らしい(瑠璃子曰く)。
なお黙々と、スティックサラダにかじりついていると、涼は私の隣に座って、
「おい、そこのウサギみたいなヤツ。お前の愚行は、るりちゃんから全部聞いたからな」
愚行?愚行だと?
私は、かじっていたきゅうりを皿に置いた。
「愚行とは何よ!私は、一生懸命、生きてただけです!」
「じゃあ、ただの馬鹿だな」
涼はそう言いながら、私のビールを飲んだ。
「ちょっと、馬鹿とはな……あっ、客のビール飲むかな~?いいのかな~そんなことして~」
騒いでいたら、私達のテーブルにビールが届いた。
「むやみに暴れるなって。いくつになっても落ち着きねーのな、みるくは」
馬鹿にされてる。腹立だしいっ!
そしてそして。
「瑠璃子~!クスクス笑ってんじゃないわよ!二人で私の悪口言ったわけ?さぞかし楽しかったでしょうね~。最低!」
「あら、やきもち?ヒガミかしら?私は悪口なんか言ってないわよ。みるくから、聞いたことを話しただけ」
「ウーッ、だから、みるくって呼ぶなってー!」
ん?なんだか、
少しずつ、入って来た客の目が
痛いぞー!
気付けば私、怒鳴ってばかりだから。
「静かにしろ」
と、一言置いて、涼はカウンターへ行った。