Lonely Lonely Lonely
私達が、パフェをつつき出すとすぐに、涼は、
「で?どうしたんだって?」
と言う。そんな、すぐに?
それでは、クールダウンの意味がないではないか!
「ミルクのツーショットの男が、私が別れた男だったって話。笑えるでしょう?」
なんの疑いもなく、そう、言い切る瑠璃子に、嫌気がさしてきた。
「へー、そんなこと、あるんだな。現実に」
そして、涼が、感心している。
ええ、ええ。
私の人生、常にドラマチックですから。
悪い方の意味で。
って、ちがーう!!
「この人は、翔くんなんだよ。瑠璃子は間違ってるの。いい加減、気付いて」
怒鳴る元気がなくなってしまった。
なんだかもどかしいというか、二人ともどうにもできない、曲げられない女だから、
涙が流れてきた。
「泣くほどのことか?」
私を泣かせた当の本人が、涼しげにカクテルを飲んでいる。
瑠璃子め……。
「いったい、どういうことなの?」
涼は、グミの肩をトントンと叩いて。ことの顛末を聞いていた。
もう、私と瑠璃子に聞いても無駄だと思ったのだろう。賢明だ。
話を聞き終えて、涼は、
「そうか~。双子なんじゃねえの?そのふたり」
新たな見解が出てきて、私と瑠璃子は、目を丸くした。
「ま~さ~か~。あり得ないあり得ない」
いくら私が、ドラマチックな女だといえ。ねえ?
「お、さすが仲良し、息ピッタリだな」
仲良しだと?ぷっ。
私と瑠璃子が?
お互い、不意に目が合い、そして反らし、ぷっと笑ったタイミングも一緒。
「そう、仲良しだから、言いたいことを言い合えるんだと思います」
グミは、はっきりとそう言い切った。
「もう、グミったら……」
と、今度は瑠璃子が涙ぐむ。
「なんで泣くかな~?これくらいのことで」
言い返してやった