月に降る雨
かず兄は、あたしに言おうと思ってなかった事まで言ってしまったり、
自分の意思とは無関係に あんな事を してしまったんだ……。
そして、そんな かず兄を、
あたしが放っておけない って事を、神様は知ってる。
今の弱ってる かず兄を放って此処を離れる事なんて出来ないって、
知ってる……。
「………」
「………」
「……かず兄、
…大丈夫だよ。
かず兄が そんなつもりで言ったんじゃない って、
ちゃんと分かってるよ」
「リア……」
「かず兄が″生きて″って言ってくれたから、
あたしは今、生きてるの。
…かず兄が あたしを、生かしてくれたんだよ。
だから……」
あたしは言葉を切って、かず兄を見た。
「……かず兄が辛い時は、側に居る。
今夜は、泊まってくよ!笑」
笑顔で、そう言った。
……″それで いいんだ″と、言い聞かせた。