月に降る雨




「…リアちゃんは、″光″みたいな存在なんだ」




暫くして、みちるくんが ぽつり と、言った。






「それも…

″太陽″って言うより……、″月″の光」




「…………」






「優しくて、太陽みたいに眩しくない けど、

でも光ってて、暗闇を照らしてくれる。




…月って、一瞬よく分かんないでしょ?笑


太陽と違って自分で光ってる訳じゃないから、

自己アピール、全然しないし。


…でも、不思議だな って思って近付いたら、

穏やかな、落ち着く存在だ って事に気付いたんだ。




…って言っても、

近付いても教えてくれないとこ とか、隠してるとこが いっぱい あって、

結局、よく分かんないんだ けど(笑)、


だけど…、

見えない、神秘的な所が あっても、

″やっぱり落ち着く″っていう、不思議な存在」




「…………」






「でも、本当の所は誰にも見えないから、

月 自身は、すごく孤独だって、思うんだ…。


月の存在が好きで集まって来る人は居ると思うんだけど、

たくさんの人に囲まれてても、

本人は孤独なんじゃないか って…、思う。




だから…、


自分だけでも側に居て、

ずっと…好きで居たい って、思った」




「…………」





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