月に降る雨




…話し終わって、

それでも何も言えない あたしの側に、

みちるくんは黙って ずっと居てくれた。


巡回で あたしが目を覚ました事を知った看護師さんにも、

″自分が付いてるから大丈夫です″と、話してくれていた。


みちるくんが このまま側に居てくれたら…

あたしは安心して穏やかに過ごせる って、本気で思った。




もし あたしが みちるくんを″好き″に なっていて、

みちるくんが告白してくれた あの時に、みちるくんと付き合っていたら…、


きっと、あたしは……


…幸せ だった。





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