月に降る雨
また涙が流れて、
目が覚めた。
さっきは多分 途中で泣き疲れて寝てしまった…のだろう。
起き上がって呆然としていると、
病室のドアが開いて…、驚いて叫ぶような声が聞こえた。
「リアちゃん!!」
「あれ、みちるくん……?」
……どうして、みちるくんが……?
「実は……、
香澄くんが この病院に運ばれて……」
「……!?」
あたしの疑問は、
衝撃の事実に、あっさり飲み込まれた。
″聞き間違いで あって欲しい″と思ったし、
あたしが聞き返したら、次は違う答えを言うかもしれない って、思った。
でも みちるくんは否定する事なく、
真面目な顔で続ける。
「……自殺、
…しよう とした みたい」
「………」
あたしは言葉を失った。
…体が震えて いるのが、分かった。