月に降る雨
「……ごめんね~。
今日さぁ、用事あるから、
あと やっといてくれる??
よろしく~」
同じクラスの山本 真優さんが、言った。
「あー、うん。
いいよー」
断る理由も なかったし、
2人で やるより1人で やった方が気も楽だと思ったから、
あたしは何気なく引き受けた。
「やったぁ。
今度は ちゃんと やるから、
ねっ」
真優さんは顔の前で手を合わせて そう言うと、教室を出て行った。
1人 教室に残された あたしは、黙々と当番の仕事に没頭した。