月に降る雨




「…こら りぃ、聞いてんの?」




「聞いてるよー」






「って、

ぜってー聞いてねぇし 笑




もう…

どうせ、その傷も…」




「…う、うん?」






「どうせ それも、大丈夫じゃないんでしょ」




「いやぁ、こっちも もう大丈夫!」




大丈夫じゃないのに、反射的に嘘を吐いてしまったら、

貴は盛大な溜め息を吐いた。






「…馬鹿」




「え?」






「だから嘘 吐いても、分かんの!


リアは すぐ顔に出るから」





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