月に降る雨
「みちるくん、ごめんなさい…。
あたし、みちるくんの事、好きです。
初めて会った時から、今まで見た みちるくん、
全部、好きです。
だけど…、
多分あたしは、かず兄が居ないと…、
生きられない と 思います…。
…って言うか、
かず兄が居なかったら、
あたしは今 生きてない と…、思います。
…みちるくん とは…、
″好き″の種類が、違うんです…」
…言ってしまった。
かず兄に叶わぬ恋を しているのも辛いけれど、
でも、断る方が、
ずっと ずっと、辛い気がした。
「リアちゃん、
正直に言ってくれて…、ありがとね。
…俺は ほんと、大丈夫だから」
みちるくんは、笑って言った。
″…でも…、
何も邪魔しないから、
好きでだけ、居させて欲しい″
最後に そう言って、笑った。