4月1日の偶然少年A。
今、私の前で私より年上の一人のひとが頭を抱えている。
それは私が事実を告げたからではなく
ただその現象に見舞われてしまったから。
けれど琴葉はわくわくしていた。
そう、ずっとこの現象に巡り会いたかったから...
千年に一度というすごいスケールの呪いに
偶然に出会えるなんて奇跡だ。
このひとが呪いの対象に選ばれてしまったのも偶然で
自分が呪いを目にすることができたのも偶然。
だから、わくわくしていた。
私がこの呪いに興味をもちはじめたのはずっと昔...
そう、また偶然に祖母の部屋からあの本をみつけてから...