4月1日の偶然少年A。

結局その日は彼にあうのは無理だろうと判断して
琴葉は家に帰った。


今は一人暮らしをしている。
祖母も2年前死んでしまって、両親もいない。


寂しいと思ったことはないといえば嘘だけれど
今はもう慣れっこだった。


私はイスに座ると祖母の本を開いた。


あのひとは呪いで何を願ったのだろう。
きっと、きっとあのひとは呪いにかかっている。


なぜかそんな確信にも似た気持ちがあった。


また明日、きっと彼に会いに行こう。
そして話を聞こうー...


琴葉はわくわくする気持ちとすこしの不安を抱きながら
その日は結局寝てしまった。
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