4月1日の偶然少年A。
エレベーターを降りて、部屋の前にくると
不安と期待でドキドキと胸がなった。
私は意を決してチャイムを鳴らそうと手をのばす。
けれど私はその手をびくりと止めることになる。
中から、ガシャンと大きな音と何かが壊れる音がして、
よく聞こえなかったけれど叫ぶ声が聞こえたから。
琴葉は急いで扉に手をかけた。
鍵はかかっていなくて、ギィッと音をたてて扉は開かれる。
「だめっ!やめて!早まらないで!」
私は気がつくとそう叫びながら部屋にあがりこみ、
音のきこえたほうに走り出していた。
案の定部屋に入るとあのひとが居て、今まさに死のうとしていたのか
包丁を首に突きつけてこっちを見ていて。
琴葉は汗って、大急ぎで彼の手から包丁をとりあげた。
そうして、私と彼は出会った...